2017年3月15日水曜日

骨折3週目 (15~18日目)


3月12日(日) 偽ギプス?

まだ3月だが、アメリカのほとんどの州でサマータイム Daylight Saving Time が始まる。
夕べのうちに、家中の時計を1時間進めておいた。
高い所の時計をはずしたり掛けたりすることに、ちょっと恐怖を感じる。
また転倒でもしたら、泣いても泣ききれない・・・

日本に住む息子夫婦とスカイプ。ギプス姿の腕を見せたら、とても気の毒がってくれる。
1時間半位おしゃべりした。夏休みには、今年もミネソタに来てくれるそうで楽しみ。

友人の1人がレストランでランチをごちそうしてくれる。私の誕生日のお祝いだ。
出かける前に、そのお礼用にチーズケーキクッキーを焼いて持って行った。
今日もウォッカソーダを飲んでしまったので、午後はだるくなって昼寝。

数年前の記事だが、韓国では偽のギプスをネットで販売しているそうだ。
旦那さんの実家などに行かなくてはいけない時、家事に巻き込まれるのを避けるためなのだって。
さすが韓国!?すごいアイディアだ。


3月13日(月) グレン・グールド風

ピアノは、ほとんど毎日少しずつ弾いている。
手首を高い位置にキープしておけばなぜか楽なのだが、もっと下げた状態で弾こうとするとすぐ疲れて痛くなってしまう。
親指はかなり内側を向いたままギプスで固定されているので、全く使えない。

バッハの「ゴルトベルク変奏曲」の最初の変奏曲を、グレン・グールド風にノンレガートで。
ペダルを踏まず、左手1~2本の指でも格好がつくように頑張る。
ドビュッシーの「夢」も、テンポがゆっくりなので何とかなる。

ピアノを弾いていると、ネコのキキがよく鍵盤にジャンプして一緒に弾き始める。
(鍵盤の上を歩き回って、自分の出す音を楽しんでいるようだ。)
可愛いけど邪魔・・・そう言えば「ねこふんじゃった」も、左手は指1本だけでちゃんと弾けるな♪

怪我したばかりの頃はとても無理だった重たいオーブンや冷蔵庫のドア、箪笥の引き出しなども、いつの間にか左手で開けられるようになっている。
サラダスピナーを左手で押さえて右手で回すといった動作もどんどんできるようになってきた。

もう、できないことは怪我のせいではなく、ギブスで指の可動範囲が狭まれているからに思えてきた。
後ろで髪をゴムで結ぶのは、まだ一重にしかできない。
それを大きなピンで留めれば邪魔にならない。大した進歩かも。




3月14日(火) ジーグ

ラヴェルの「ピアノコンチェルトト長調」第2楽章の最初のページなど、左手の指1~2本でも、右手でカバーするなど工夫しながら結構弾けるようになってきて嬉しい。

バッハの「パルティータ第1番」の最後の曲「ジーグ」は、テンポを落とせば左手の指1本でもちゃんと弾けた気分になれる曲だ。(「ねこふんじゃった」のハイレベル版のようなもの?)

娘が小学生の時に習い、それを聞いているうちに私も暗譜してしまった曲だ。
・・・というか、暗譜しないと弾けない感じの曲?
(下の動画の女の子、とてもしっかり弾いている♪)


ピアノのおかげで指の動きがなめらかになっているのか、PCのキーボードのタイピングもずい分速くなってきた。

少しずつ解けてきている家の前の湖が、とても賑やかだこと!
アフリカの太鼓のような、とてつもなく巨大な生物の心臓の鼓動のような、本当に神秘的で不思議な音だ。

今日はダブルチョコレートブラウニーを焼いた。 ⇒ レシピはこちら


3月15日(水) また歯医者へ

2週間前の続きで歯医者へ。
前回つけた仮のものをはずし、新しいクラウンをかぶせてもらった。
ドクターも学生時代にスポーツで右手の指を骨折したことがあるそうで、寝る時にどういう姿勢が一番楽なのか悩みすぎていつもよく眠れなかった話を、おもしろおかしくしてくれた。

あれ?私はどういう姿勢で寝ていたっけ?
お腹にギプス部分を乗せて、あお向けかな?
骨折してから、不思議と毎晩熟睡している。

私がエッセイを寄稿した、ラジオ英会話テキストの見本誌が日本から届く。
自分の記事を見るのは、くすぐったい気分だ。
6月号の締め切りが迫っているので、また原稿書きに励む。

オーケストラのファーストヴァイオリン仲間の1人から、お見舞いカードも届いた。
いつも彼女と並んで楽譜をシェアして弾いているので、とても寂しがってくれていた。
リハーサルに出かけて、合間に団員のみんなと世間話するのも楽しみなので、ヴァイオリンが弾けないもどかしさに加え、自分の居場所を失ってしまったことが辛い。

リハビリ頑張って、早く戻ろう!